Daily-EROtic レミィ

12/11
「………」
 俺はレミィの唇の柔らかな感触に半分以上意識を奪われながらも、レミィの言葉の意味を反芻していた。
 「忘れられなくして」…という言葉と、バスタオルも床に落としてしまったレミィの裸の姿。どう考えても、レミィの意志を取り違えようがない。俺の体に押しつけられるレミィの迫力ある胸の感触が、鼻の辺りに触れてくるつやのあるブロンドヘアが―――ブリーチなんかで痛んじゃいない、本物のツヤのあるブロンドだ―――その意志をますます俺に伝えようとしてくる。
 もちろん、俺も勃起していた。レミィがベッドに倒れ込んでくるような感じで来た物だから、それを隠しようがない。レミィが腹に当たる固いモノの事をどう思っているのかは分からないが、拒んでいるという事だけは絶対に無さそうだ。
「………」
「ン…」
 俺の方から少しずつ唇を離すと、レミィはいつもの巻き舌な声のイメージを残した吐息を漏らした。青い瞳がかすかに震えながら、それでもしっかりと俺の事を見つめている。レミィは時折日本人とは違う目の色だという印象を強く見せる事があるが、今のレミィはそんな疎遠感のような物を微塵たりとも感じさせなかった。無論俺は感じたいとも思わない。ただ、土壇場の所になって、レミィとの間にあるわずかな違いを意識してしまうのが怖かっただけだ。
 でも、全然そんな事はない。レミィは俺の近くにいて、体温を感じさせている。レミィがどういう感情を感じているのか、俺にはよくわかる。俺に身を任せようとしているのがひしひしと伝わってくる。
「…ヒロユキ…」
 レミィがつぶやくような声を漏らす。そこに若干の不安が交じっているように聞こえるのは、俺がなかなか動こうとしなかったからかもしれない。
「レミィ」
 俺は、レミィの背中に回していた腕の力を強める。
「本当に…いいんだな?」
「…アタシ…ヒロユキを…感じたい」
 レミィの声は語尾までしっかりと言い切られていた。
「かえって辛くなるだけかもしれないんだぜ?」
「でもッ…でもぉッ…!」
 レミィも、俺の背中に回した腕に入れる力を強くしてくる。
「確かに俺も、レミィとしたい」
「いいヨ…ヒロユキの好きにして」
「だけど、レミィ…」
「…ヒロユキっ!」
 レミィが俺の声を押しとどめるかのように、ぐっと手を伸ばしてくる。ただしその手が向かった先は俺の口ではなく、俺のズボンを押し上げている部分だった。
「レミィ…」
「ヒロユキ…アタシに、ヒロユキを気持ちよくさせて」
「おい…それって」
「う、うまくできるかどうかわからないケド…お願い…」
 レミィは言いながらベッドの下に降りて、ひざまづくような姿勢になる。そこから身を乗り出して、また手をズボンのジッパーの所に伸ばしてきた。
「………」
 俺はレミィの必死な表情に反応することができなかった。頭の中で脳ミソを絞って考えようとしていた事が、あっという間に崩れ落ちてしまう。
 カチッ…チッ…
 レミィが不器用にチャックを探り、それを降ろそうとしている。金具のじれったそうな音が何度も響いたかと思うと、
 ジィィ…
 コソコソした音を立てて俺のズボンの前が開いた。俺はさりげなく手を伸ばして、自分のズボンのホックを外しておく。今の様子だと、それを外すのはレミィがもっと苦労しそうだった。
 レミィははっきりモノの形が浮き出ているトランクスを見て、また顔を赤くしている。行為が進むほどにレミィの顔がどんどん赤くなっていくのがよくわかった。
 …ぎゅ
 そして、レミィがすらっとした指で俺のトランクスの裾をつかむ。それを両方の手で、ずるっと引き下ろしていく。
 ……すとんっ
 俺は腰を少し浮かせてレミィの動きを助けてやった。学生ズボンとトランクスが一緒に脱げて、ベッドの下に落ちていく。ポケットに入れていたサイフが床にぶつかる音が、妙に大きく聞こえた。
「こ、これがヒロユキの…」
 レミィはこわばった手つきで俺のペニスをつかんでくる。そうしていると、レミィの指はいつもよりももっと白く見えた。
「…レミィ…」
 俺はその不安げな様子を見て、少し時間が掛かりそうだなと思った。それでも、レミィを動揺させないように落ち着いて見守っていようと思っていたが…
「…ンッ!」
「うぉっ…」
 ちゅぷぅぅ…
 幹をくわえこんだレミィの唇が、ねっとりとした音を立ててペニスの根元の方に滑っていく…俺の予想に反して、レミィはいきなり身を乗り出して大きくペニスをくわえこんできたのだ。
 ちゅぷる…
 一番深くまでくわえこむと、今度は来た方向に戻っていく。唇はしっかりとペニスの幹を締め付けていて、その動きがペニスの表面を柔らかく刺激していた。
「レ、レミィ…上手いな…」
「……ンッ…ンッ、ンッ…ンッ…!」
 ちゅぷっ、ちゅぷっ…ちゅぷっ!
 俺の言葉にレミィは顔を真っ赤にしてしまったが、すぐに口を勢い良く動かし始めた。俺が感じているのを知って、自信を持ったらしい。目は恥ずかしさのためか閉じられてしまっていたが、その表情はレミィの一途さを際だたせていた。
「ま…待て、レミィ、いったんベッドの上に来いよ」
「………ン……えッ?」
 レミィがペニスから口を離して、不思議そうな顔をする。
「いいから…上がって来いって」
 俺はベッドに座った姿勢から一気に立ち上がり、ベッドの上に立った。その時に足に引っかかっていたズボンとトランクスを振り払い、靴下も脱いでおく。
「もっと、ヒロユキが気持ちよくなってからでもイイのに…」
 レミィは顔を真っ赤にしたまま、恥ずかしさを殺さずに言っていた。
「もっと気持ちよくしてもらうって…レミィ、来いよ」
 俺はレミィに呼びかけながら、Yシャツとその下のTシャツを脱いで放り投げる。俺もまた、レミィと同じ裸の状態になった。
「…ウン」
 レミィがうなずく。
 俺は、レミィが前を隠しながらベッドに上がってくるのを見つつ、ベッドに身を横たえた。ちゃんと枕の上に頭を乗せている。
「続き…してくれるよな」
「い、いいケド、なんでそんなに右に来てるノ?」
 そう、俺は枕の位置をいつも寝ている時の場所から数十センチも爪先の方へ動かしていた。その状態で頭を枕に乗せているのだから、足の先はベッドの端から少しはみ出してしまっている。
「レミィ…俺の体の上に乗ってくれ」
「ド…ドコ?」
「口で俺のをしながら…あそこを俺の顔の上に来るように…」
「!」
「ほら…来いよ、レミィ」
「え…ヒ、ヒロユキ…」
「俺ばっかりしてもらうんじゃな…」
「………」
 レミィはしばらくベッドの上に膝立ちで呆然としていたが、やがておずおずと体を動かし始めた。俺の寝ているのとは逆の方向に頭を向けて四つん這いになり、そのまま並行移動で俺に近づいてくる。顔は俺のアレの位置に、腰は俺の顔の位置に寄っていく…
「…ほら、来いって」
「……ウン…」
 俺の体の真横に来て、あそこを手で押さえているレミィ。一瞬レミィの目に涙がじわっとにじんだように見えたが、それを確かめる間もなくレミィは俺を身体全体でまたいできた。
 …ちゅぽっ。
 レミィは間断なくペニスをくわえこんできた。俺に見られているという恥ずかしさを少しでも消したがっているのかもしれない。俺は生まれて初めて間近で見るあそこの形状にドキドキした物を覚えつつも、観察ばかりせずレミィにお返しを始めることにした。
 色素の薄いヘアの間に見える割れ目に、舌を近づけていく。枕で頭が上がっているので、それほど苦労はしない。
 …ちゅ
「ンッ…!」
 俺が舌をつけた瞬間、レミィが全身を震わせた。
 じゅるぅ…
 俺は唾液の音を立てながら、ぐりっとレミィの割れ目の間に舌をねじこんでいく。ぬめった温かい感触が舌に伝わってきた。
 じゅる…じゅっ
「ン…ンッ…ンー…」
 とりあえず、舌を大きく動かして中をまんべんなく刺激していくようにする。シャワー上がりのレミィの体からはほのかな石鹸の香りがして、嫌悪感は生じなかった。
 ちゅぽ、ちゅぽ、ちゅぽ…
 レミィは俺の舌が動く度に、身体をよじらせて反応してくる。その瞬間、アレの方に加わる刺激が止まるのが少し面白かった。
 と言っても、こちらはどうしていいものかさっぱり見当がついていない状況なのだから、舌を闇雲に動かしていくしかない。レミィが気持ちよくなっているのかどうかは全くわからなかった。そして俺のペニスの方はレミィの舌でどんどん気持ちよくなってしまっている。
「…レミィ…そろそろ、いいか…?」
 ちゅぷっ…
「…ウ、ウン」
 俺の声に応えて、レミィが身体を上げる。斜め下から見上げるレミィの体は、ボリュームあるラインをしているのに妙にもろさを感じさせた。
 レミィが髪を全部下ろしてしまっているからかもしれない。俺はその状態でレミィが泣くのを何度か見てしまったから…。少し変な角度から見たせいか、その記憶がふと沸き上がってきてしまったからかもしれない。
 レミィと同じくらい大胆になって、二人でやらしい事をしていれば少しはそういう気分も消え失せるかと思っていたが…そうもいかないようだった。
「…ヒロユキ」
 身体を持ち上げた俺に代わって、レミィがベッドに身を横たえる。
 俺はレミィの足の方に回り込んで、その身体を上から見下ろした。
「………」
 うっすらと上気した肌、口元が少し濡れていて、真っ赤になってしまった顔。大きいのに形が整っているバスト。さっきまで俺が口づけていた微細な部分…
「…あッ」
 俺はその割れ目に指を二本差し入れて、そこを広げてみた。
 鮮紅色の粘膜の中から、俺はレミィの体の入り口を探る。知識の上では位置を知っていても、実際に探すとなると一苦労だった。それでも、数十秒の後には何とかレミィの中に入っていくための肉孔を探り当てる。指を押し当ててみると、中に少し入りそうになるのがわかった。
「ここだよな…?」
「………」
 レミィは俺と目を合わせずにうなずく。
 俺は指をそこから抜いて、腰を少しずつ前に出していった。同時にレミィの腰の辺りをつかんで、少しずつ持ち上げていく。あっという間にレミィのあそこに急接近したアレを、ぐりっとレミィの割れ目の中に突っ込む…
「痛いかもしれねーぜ?」
「ううン、そんなのは分かっているから大丈夫ヨ…」
「…ああ」
 俺はペニスを、さっき指で確かめた位置に移動させた。このまま圧力を加えれば、レミィの中に入って行くはずだ。
「それよりも、ヒロユキは私とこうなっても後悔しないノ…?」
「しない。もう大丈夫だ。俺のことは心配しなくても絶対に大丈夫だ」
 結局、俺が色々と考えたのはレミィに要らない心配と不安を与えることくらいにしかならなかった。俺にできるのは、間違いなくレミィとつながって…
「…レミィ…いくぞっ」
 …ぐぐぐっ
「…う…うふぅんッ…!」
 ぐぐっ…ぐっ…ぐぐっ…
「…くっ…ううッ…あ…」
「…レミィ、痛いんだろ…?」
「だ、大丈夫…ヒロユキのだったら…アタシ、すっごくウレシイからっ…すごくウレシイからっ…!」
「…レミィっ…」
 …ぐぐぐっ!
「んっ…ふぅんッ!」
「レミィ…レミィッ!」
「あ…ヒロユキっ…ヒロユキっ!」
 ぐぐ…ずぅっ
「あぅッ…」
「お、奥まで入ったみてーだな…」
「うん…ヒロユキのが、アタシの中にいっぱい入ってル…」
「レミィの中、すっげー気持ちいいぞ」
「本当?」
「ああ。最高だ」
「ヒロユキ…もっと好きな風に動いても、イイヨ」
「レミィが痛くなるだろ?」
「いいの…ヒロユキが気持ちよくなれるんだったら、アタシはどうなってもすごくウレシイから」
「レミィ…ごめんな…」
「ン…ヒロユキ、くすぐったいヨ」
「うん…何となく、な」
 ずっ…
「ふゥ…」
「ガマン…しててな…」
 ずずっ…ずっ…ずずっ…ずっ…
「ん…ふぅっ…はァ…」
 レミィの顔は、苦しんでいると言うよりも悦んでいるという感じだった。
 ずっ…ずず…ずぐっ、ずぐっ…
「くっ…レミィの中、すげー締まってくる…気持ちいい」
「ヒロユキのも、固くておおっきくて熱いヨ」
「それだけ痛くなるだろ?」
「いいの、ヒロユキがいっぱい感じられル」
 ずずっ…ずっ…ずずっ…ずっ…
「あ…ヒロユキ…ヒロユキ…アタシ、ヒロユキの事が大スキ…」
「俺も、レミィの事が大好きだ。絶対に離さねー…」
 ず、ずぐ、ずっ、ずずっ
「大丈夫…ほら、ヒロユキ」
「ああ」
 俺はレミィの差し出した手を強く握り返した。そして、きついレミィの中をありったけの力で動き回った。
「レミィ…レミィっ…!」
「ヒロユキ…ヒロユキっ!」
 ずっ、ずっ、ずっ…ずぅっ!
「くっ…出るっ!」
 ずっ!
 俺は激しくペニスを締め付ける膣内からムリヤリに脱出する。
 びゅっ、びゅ…びゅ、びゅる…
「はぁっ…ヒロユキのが…あったかい」
「レミィ…悪ぃ…」
 俺はどこに逃がす事も出来ず、レミィの腹から胸まで飛び出させるを得なかった精液を見ながら謝った。
「いいの、ヒロユキの物なら全部…スキ」
 レミィは俺の出した白濁の液をひとすくい指で取って、口に運んでいく。
「…レミィ」
「うん…オイシイよ、ヒロユキ…」
 少し憂鬱気味な笑みを浮かべるレミィに、俺はもう多くをしゃべろうとしなかった。それがウソでも本当でもいい、ただレミィの笑いを少しでも多く見ていたいだけだった…



11/13
「あのー」
「…?」
「失礼しますー」
「Who?」
 気怠そうに寝転がっていたレミィが、ベッドからドアに目を向ける。
「すいません、おやすみされていた所を」
「ンー…」
 逆さまの視界の中でぺこりと頭を下げた少女に、レミィは見覚えがあった。耳につけたセンサーを見れば、間違えようがない。
「アナタ、確かシンディが買ってきた…」
「はい、メイドロボットのマルチですー」
「Multi?」
「はい」
 マルチがベッドの方に小走りで駆けてくる。
「たしか、アナタの名前、もっと別のムズカシイ名前だった気がするケド…」
 それを見ながら、レミィは額に手を当てて考え込み始めた。
「それに、もっと…なんてゆーカ…」
「どうかされましたか?」
 ベッドの脇にまで来たマルチが、レミィを不思議そうな顔でのぞきこむ。
「…inhuman−like」
 レミィはその純朴そうな目をのぞき返しながら言った。
「??」
「inhuman−like…」
「あ、あの、私、英語はわからないんです〜」
「ア…だから、もっと、人間じゃナイ…」
「あ、そういうことですか」
 マルチがぽんと軽く手を叩く。
「実は、シンディ様が私の中のプログラムを書き換えてくださったんです」
「シンディが?」
「ええ」
「シンディ…Engineer…?」
「??」
「ン…それはいいけど…フゥ」
 レミィが体を伸ばしながらあくびする。
「それで、アタシに何か用?」
「はい。シンディ様が」
「シンディが?」
 レミィが問い返すと、マルチがベッドに上がってくる。
「はい」
 マルチはうなずいた。そしてレミィの長い脚をまたぐような位置に体を持ってくる。
「失礼しますね」
「?」
 レミィはいぶかしそうな顔でマルチの事を見上げていた。だが、それ以上に動くことはしない。いくら寝転がっているとはいえ、長身のレミィと小柄なマルチを比較すると相当に差があるのだ。突然馬乗りになられたとしても、まるで迫力がなかった。レミィがちょっと脚を跳ねさせただけで、マルチの体は吹っ飛んでしまいそうだ。
「よいしょ…」
 マルチはずりずりと腰を動かして、レミィの太股の辺りまで移動していく。
「で、シンディがどうしたノ?」
「ええ、シンディ様が」
 世間話のような口調で言いながら…マルチの手が、レミィのタンクトップをめくり上げてショーツをつかむ。
「!?」
 つやのある淡い紫の生地の間に、レミィの肌がのぞいた。それも、ヘアに覆われた少女の無垢なデルタゾーンの部分だ。
「ッ…ちょっと、やめてッ!」
「シンディ様が、レミィ様は欲求不満の傾向があるので私にレミィ様の性欲を処理しろと…」
「シッ…シンディィィィッ!?」
 レミィは大声で叫んだが、階下からは何の反応もない。
「皆様、お出かけになられました」
「だ…だめッ! シンディの言うことなんか信じちゃッ…」
 慌ててレミィは体を暴れさせ始めるが、マルチは小柄なのに恐ろしいほど力が強かった。馬乗りになられて太股を脚ではさみこまれているだけなのに、抜け出す事が出来なくなってしまう。
「シンディ様は、レミィ様が何を言っても専門家の自分の方に理があるのだとおっしゃっていました」
 マルチはショーツをずり下げてしまうと、腰の位置を少しずつ後ろに戻しながら体を前傾させていく。
「シ、シンディはまだ専門家じゃ…イヤアッ!?」
 そしてマルチが体をぺったりとレミィの脚に沿って覆い被せるような姿勢になる。レミィもその意図に気がついたようだった。
「失礼しますー」
 ちゅっ。
「ヤダァッ…」
 マルチの小さな唇が秘裂にキスすると、レミィは両手で顔を覆ってしまう。
 ちゅっ……れろん…
「ダメェ…そこはッ」
 唇に比例して小さな舌が、レミィの下の唇を割って入ってくる。その生暖かいぬるんとした感触が、レミィの敏感な突起を撫で回し始める。
 れろん…くちゅくちゅ…れろんっ
「うッ…はッ…やめてッ」
 レミィは手で顔を覆ったまま、力無く頭を左右に振った。腰の辺りにじわーっとした熱い感覚が生まれてきている。頭の中にも、ぼんやり霞がかかり始めている。このままでは完全におかしくなってしまいそうだった。
「やめませんー」
 マルチは一度顔を上げて言うと、レミィの内股を舌でくすぐり始める。
「いやッ、いやッ…そんな…ところッ」
 ぺろ、ぺろ…じゅる、じゅる…
 滑らかな感触の舌に丁寧なタッチで撫でられる。レミィは全身が総毛立ってくるような気がした。
「んんーっ」
「はぁンッ!」
 そして全身が敏感になった所で、また秘裂の中の固い突起を転がされる。
 ぷちゅぅ…
「ああッ…!」
 レミィはぎゅうーっと体をすくめて、顔を左右にぶんぶん振った。熱い液体が外にあふれてしまったのは、本人が一番よくわかっている。
 ぴちゃ、ぴちゃ…
「ヤッ…音…そんなにィッ」
 ぴちゃ…ぴちゅ…
 当然のように、マルチはそれを舌ですくって味わい始めた。
「んん…レミィ様の、とってもおいしいですー」
「い、言わないでッ…」
「じゃあ、今度は…」
 マルチがまた顔を上げて、最初していたような馬乗りの姿勢に戻っていく。その間も注意深く体重が掛けられていて、レミィが抜け出すチャンスはどこにもない。
「これでお相手して差し上げますね」
 そのマルチの声に、レミィは恐る恐る顔から手を離して目を開ける。
「エ……エッ!?」
 にゅぽっ…
 レミィが目を開けると同時に、黒いスパッツを履いていたマルチの股間から何かが飛び出す。どうやら、そこにスリットがあったらしい。
「そ、それッ…」
「ちょっとだけ痛いかもしれませんけど、がまんしてくださいねー」
 スパッツの間から顔を出しているのは、ピンク色をした肉の棒に他ならなかった。全体が何かの液体で濡れていて、凶悪な光を放っている。そして明らかに重力に逆らって、固く固く勃起していた。
「ヤダッ! ヤダッ、ヤダッ! イヤッ、お願い、それだけはイヤァッ!」
「大丈夫です、本物よりずっと小さいですから」
 マルチがレミィの腰に手を掛けて、ひょいと持ち上げる。
 ぬぷ。
「No…No…」
 一瞬にして、レミィは性交直前の姿勢にさせられていた。マルチの肉棒が秘裂の中にうずまって、激しい熱と固さをレミィの粘膜に伝えてくる。
「いきますー」
「ヤダァァ…」
 ずぶ…
 力無い叫びを上げるレミィの中に、マルチの肉棒が入り込む。
「Oh…Ohhhh!」
「大丈夫です、力を抜いてくださいね」
 ずぶ…ずぶ…
 均一な太さをした肉棒は、いとも易くレミィの中に侵入していった。
「イ、イタイッ…イタイ…もう、やめてッ…!」
 …ずぶ…
「ほら、もう一番奥まで入っちゃいました」
 マルチは少し頬を赤くしながら、スパッツに覆われた恥丘をレミィのそれに出来る限り押しつけた。液体を吸いやすい生地に、レミィのはしたない液体とわずかな血液が染み込んでいく。
「ヤダ、ヤダ…抜いて…これ、抜いてッ…!」
 金色の髪をふるふると揺らしながら、レミィが涙をこぼした。
「あとは気持ちいいだけですよー」
 カチ。
 マルチの体の中から、何かのスイッチの音がする。
 ヴィーーーーーーっ。
「ンふッ…!?」
 いきなりの振動に、レミィが驚いて体を引こうとした。無論、マルチはそれをしっかり押さえて体を密着させたままにする。
 ぐり…ぐりぐり…
 ヴィーヴィーヴィー…
「あッ…はぁッ…!?」
 マルチの体の中から響いてくる鈍い振動が、正確にレミィの秘裂の中の突起を刺激していた。マルチが腰を押しつけてくるほどに、その振動は強く感じられる。外側からの間接的な刺激とは言え、既にマルチのクンニリングスで興奮していた部分を刺激されて何も感じないわけがない。
「んん…私も…気持ちいいですっ…」
 腰をいやらしくグラインドさせながら、マルチも惚けた表情になっていた。
「い、イヤァァッ! こんなの…こんなの…もう…」
「だ、だめですよっ…ちゃんと、レミィ様がイクまで…ですから…」
 ヴィイイイイイ…
「ああーッ!?」
「はぅ…あああっ」
 マルチの中からの振動音がさらに大きくなる。
「あッ…ああーッ…ダ、ダメェェ…あッ、あッ、あッ」
「ん…はぁっ…はあっ…」
 どうやら、その振動はマルチの性感帯にも少なからず刺激を与えているようだった。マルチが目を潤ませて、虚空を見つめながら機械的に腰を押しつけ始める。マルチ自身にも余裕がなくなっている事は明らかだ。
「ああ…アッ…ひぃィッ…!」
 だがそれ以上にレミィが悶えているのも確かだった。破瓜の痛みをまだ感じているのかいないのか、突起への振動だけで全身をよがらせてしまっている。
「レ、レミィ様、もうイキますか」
「ち、違うゥ…アタシ、そんなんじゃないッ…」
「そ、そうですか、わかりました」
 ヴィイイイイイイイッ!
「ああーッ!!」
「くっ…あ…ああ」
 マルチの中からの振動が最高潮に達した。マルチは顔をしかめながら、思い切り腰をレミィの感じる部分に押しつける。
「ああっ、アアッ、アアーッ!? ダメェェッ!! ダメェェェェッ!!!」
 …ビクンッ! ビクッ、ビク…!
「あッ…はぁ…アアッ…イヤァ…」
 レミィが全身をぶるるっと震わせて、泣いているような声を出す。完全にクリトリス・オルガスムスに達してしまったようだった。
「よ、良かったです…レミィ様に、ちゃんとイッて頂いて…」
 しゅぅ…
 空気が抜けるような音と共に、レミィの体の中を満たしていた肉棒が消えていく。マルチの体の中からの振動も止まる。
「シンディ様は、一日一回はエクスタシーに達するべきだとおっしゃっていました…」
「やだッ! もう、アナタ、どこかに行ってぇッ!」
「え…あ、あの?」
「行ってッ! 壊すわヨ!?」
「はわっ…わ、わかりましたっ…お休みなさいませっ…!」
 マルチはびくりとしながら、レミィの体から飛び退く。そしてベッドから降りると、今にも転びそうな勢いで部屋のドアから出ていった。
 ばたんっ…
「ヒ…ヒロユキ…」
 レミィはうつぶせになって、枕に顔をこすりつけながらつぶやき続けた。



11/2
「イっ…イヤァッ!?」
 レミィがつんざくような叫びを上げ、体を暴れさせる。
「Hel…んっ! んぅぅぅっ…!」
 さらに助けを求めようとした叫びは、大きな手によって塞がれた。
 無論叫びが日本語でなかったとしても、それが誰かに聞こえていたならただならぬ雰囲気だけでも察知してもらう事が出来たろう。だが、レミィの口は完全に塞がれてしまってこもった息を漏らすくらいの事しかできない。郊外の大きな公園、それも夜となれば最初の叫び声だけで助けが来るかどうかはかなり難しい所だと言える。
「んっ…ふぅっ」
 レミィは闇雲に手足を動かして自力の脱出を試みようとしていたが、がっしりと掴まれた状態から抜け出す事はできなかった。170センチを越える、運動もそれなりにこなすレミィであっても男の力にそうそう勝つことはできない。
 ぴたっ。
「…!」
 そしてその抵抗は、頬に当てられた冷たい金属の感触で完全にストップした。
「………」
 レミィは暴れていた動きを完全に止めて、顔を恐怖に染める。平べったく冷ややかな感触は、暴れて火照った頬には痺れるほど強く感じられた。暗闇の中、視界の外とは言えども何が当てられているのかはすぐに分かる。
 カタッ、カタッと小刻みにレミィの歯が音を立てた。
 アメリカでの居住と教育の経験が、刃物という恐怖をよりリアルに伝える。平均的な日本の高校生に比べれば、レミィはそれが自分の背中や胸に突き立てられる事の恐ろしさを現実的に考える事ができた。人間が、時として完全に前後を忘れて粗暴に振る舞う事があるという事も理解していた。
 そういう一連の想像が、レミィの筋肉を弛緩させていく。それを見計らって、男はレミィを押さえつける手の力を少しゆるめた。
「ア…」
 支えを失った体が、公園の土の上にゆっくりと崩れ落ちていく。膝をついて、そこから上半身を前にかくんと折った状態だ。ブロンドがさらりと垂れ下がって、砂混じりの土の上に流れる。
 ばさっ…
 その無防備に丸められた背中に、レミィのスカートがまくりあげられた。遠くの水銀灯から届く光が、豊かなヒップの膨らみを覆うネイビーブルーのショーツをぼんやりと照らし出す。
「イヤ…」
 か細い声が上がる。その間にも、レミィのショーツはぐいと掴まれてムリヤリに下ろされようとしていた。
「うっ…ううっ…」
 レミィはすすり泣きのような声を出しながら、ヒップをふくらはぎに押しつけてショーツが脱がされるのを防ごうとする。しばらくの間はその抵抗によってショーツが半分下ろされただけの状態にとどまっていたが、
 ピッ…
「…ッ!」
 伸びきったショーツの生地が切り裂かれる音がした瞬間、その抵抗も水泡と化す。ヒップの中央ラインに沿うようにして裂かれたショーツは瞬く間に半分以上まで破られてしまい、それが左右に引っ張られるとレミィが何とかして隠そうとしている部分の生地まで簡単に裂けてしまった。
 ぐに…ぐにっ。
 覆い隠す生地が取り去られたレミィの秘部に、無骨な指が伸びてくる。レミィはますますヒップを下に押し下げようとする力を強めたが、指が直接侵入して来るのは防ぎようがない。ショーツが下ろされるのを防ぐのとは違う。
「イ…イタイ…」
 刺激に弱い粘膜に、乾いた指が無遠慮に触れてくる。レミィは痛みを口にしたが、その指がレミィの処女地である部分まで到達すると一気に緊張を強めた。
「イ、イヤっ…アタシ…そこは…」
 生まれてからただの一度も汚されていない、綺麗なピンク色をしているはずのひだひだの部分に指が近づいてくる。
「あッ…イ、イタイっ!」
 鋭い悲鳴が上がった。
 ぷちっ、ぷちっとかさぶたを引き剥がされるような痛みがレミィを襲う。粘膜にただ触れられるのとは段違いの痛みだ。大切な部分が汚されているという思いよりも、痛さの方が大きかった。恐らく、血が流れ出していることだろう。
 ぷち…
「うっ…うう…」
 第二関節の所まで入り込んで、ようやく男の指が止まる。
 ずっ!
「あぅッ」
 そして、一気に引き抜かれた。意志とは無関係に指を締め付けてしまっていた膣壁が激しくこすられて、さらなる痛みをもたらす。
「うッ…うぅッ…」
 レミィは体を丸めたまま、大切な部分から沸き上がってくるずきずきとした痛みをこらえていた。逃げようとしても、逃れられない痛み。抜けたはずなのに、まだ指が挟まっているような気がした。
 …ぐっ
 その時、力が抜けきっていたレミィの腰が男の手によって持ち上げられる。突然の動きに、レミィは反応できなかった。
「あっ…あッ!?」
 高々と腰が持ち上げられて、さっき指が入ってきた所にもっと太く熱い物がぴたりと当てられるまで。
「イッ…イヤッ! …お願い、許して…」
 勃起した男根を見たことがないレミィにとって、その太さは信じ難かった。体に伝わってくる感触からの判断だが、それでも指とは全く比べ物にならないほど太い事は分かる。
 …ずぶっ。
「アアアアアアアーッ!?」
 しかし、それはためらいもなくレミィの中に入ってきた。
 …ずぶ…ずぶっ
「アッ…アアッ! No…やめてッ…! やめてッ…!」
 レミィは美しいブロンドの髪を地面にこすりつけ、顔を苦痛に歪めていた。ハーフであると言ってもレミィの性器は日本人のそれに近かったようで、侵入してくる肉棒を容易に受け入れる事などできない。文字通り切り裂かれるようにしてしか、肉棒はレミィの中に入って来れないようだった。
 ずぐっ!
「!!」
 しかし男は力任せに肉棒をめり込ませ、レミィの最深部を激しく突く。
 ずぶっ、ずぶっ、ずぶぅ…!
「はっ…ああっ…もう…イヤァァッ…!」
 激痛にレミィは体をのたうち回るが、掴まれた腰はどうしても動かない。涙で腫れ上がった顔と髪を地面にこすりつけるようにして、痛みをこらえる事しかできなかった。涙に溶けた土で汚れたレミィの顔は、普段の陽気さなど全く感じさせないほどに痛々しい。
 ずっ、ずっ、ずぐっ
 男はレミィの無経験など気にせずに激しく腰を動かし、膣内をえぐり続けていた。潤滑液が全くない状態で初めてのレミィの中をかき回しているのだから、レミィの性器にかかる負担は並大抵ではない。ところが、そうやって痛みを感じるほどにレミィはきつく男の肉棒を締め付けて、さらに自分に苦痛を与えてしまうのだ。
 そういう地獄のような循環が続いて、どれほど経ったろうか…
 ずんっ…
「!」
 男がひときわ強くレミィの中を衝いて、動きを止めた。
「………イヤアッ!? だ、だめェッ!! 中はッ…!」
 びゅくんっ!
 レミィが悟ったのとほぼ同時に、男の精液が飛び出す。
 びゅっ、びゅっ、びゅっ…
 制御を失った脈動が、大量の欲望をレミィの中にぶちまけていく。
「イ、イヤ…ひどい…こんなのって…」
 灼熱の液体に、傷つけられた膣壁をさらに冒される。既にレミィの理性は限界だった。
「………」
 レミィは精根尽き果てた様子で、全ての力を失って地面に倒れ込んだ。男もそれに合わせてレミィの腰を離し、犯されきったいたいけな秘裂がぐちゅっと砂土の上に押しつけられる。
「う…うう」
「レミィ」
(………!?)
 完全に放心したレミィに、よく知った声が聞こえてくる。
「絶対に離さないからな…俺は、お前を」
「あ…」
「一日中探し回ったんだぜ…」
 ほとんど狂気に近いような、震えた声だった。
「ヒロ…ユキ…」
 レミィはそれだけつぶやくと、体が溶け去るような感覚を覚えながら意識を失っていった。



9/6
「シンディ…」
 不安げな声がする。
「レミィ、落ち着きなさい?」
「アタシはシンディと違ってhetero-sexualヨ…」
「違うでしょう。治療の上で接する必要があるから、そう見えるだけよ」
 シンディはさっと髪をかき上げる。裸の上に白衣、両耳にはピアスをつけたままという何ともアンバランスな格好だった。
「まだcounselorの資格取ってないデショ?」
「もうじきよ」
 語尾が崩れがちなレミィと違って、シンディの日本語は最後まではっきりとしたものだ。
 もちろん、この姉妹はバイリンガルなのだが、その時々によって使う言語は違ってくる。英語一辺倒にならないのは、カリフォルニアにいてまで家の中で二カ国語を使わせていた父親のためだ。
「それで、アタシが実験台?」
「人聞きが悪い。悩みを抱えている妹に助けの手を差し伸べるだけよ」
「シンディ、ゆーどージンモン上手いからだまされている気がするヨ…」
 レミィはゆったりとした柔らかい椅子に座ったまま、手で身体を覆い隠していた。こちらの方は、既に何一つとして身につけていない。
「悩みがあると言ったのはレミィよ?」
「サッカクさせられているカモ」
「もう静かにしなさい」
 シンディは椅子に膝を乗せて、レミィの身体ににじり寄る。
「手をどけて」
「NO…」
 レミィはきゅっと身体を縮めた。
 しかし、シンディがレミィの手に右手を重ねてゆっくりと横にずらすと、抵抗しない。股間の所を隠している手にその手を添えるが、胸は完全に無防備な状態になる。
「………」
 ふにゅっ、ふにゅっ。
 シンディはそこに手を当てて、スピーディな動きで揉み始めた。無駄な動きを感じさせない、職人芸のような慣れた手つきだ。多少は真面目な雰囲気が漂い始める。
「…ふぁ…」
 手の動きは一向に止まらず、ずっと刺激が繰り返されていた。二・三分経ったところで、レミィが吐息を漏らす。身体が熱くなってきたのは、シンディの愛撫のためか、せわしない空気に疲れたためか。
「そうしたら、ここを触ってみるわよ」
 シンディの手が、レミィの豊かな乳房の先端にある桜色の部分に触れる。
「ウ…ン」
 ぴりっとした刺激を感じて、レミィは声を出してしまった。
 さっきと同じように、スピーディで無駄のない動き。少しだけ膨らみ始めていたその部分は、段々薔薇色に染まって固く尖り始める。乳房のサイズが大きいからか、突起の膨らみ方も大きく、レミィの感じる刺激もそれに比例したものになっていた。
「こうなってくると、もう下の方もOKよね?」
「ま、まだヨ」
「患者は口答えしないで大人しく従いなさい」
「…シンディ、きっといいcounselorにはなれないと思うヨ…」
「レミィが日本文化を研究するのに比べればいい方よ」
 シンディの手がレミィの重ねられた両手に乗り、片手ずつゆっくりと剥がしていく。
「ひどいヨ、シンディ」
「脚も力を抜いて」
 シンディが内股をさすると、レミィはしぶしぶの様子で少し脚を開いた。
 細く真っ白な指先が、ヘアをかき分けていく。さすがにマニキュアはつけていなかったが、爪の形はきちんと整えられていた。
「………」
 奥深くには立ち入らないまま、確かめるように指を動かす。レミィは両手で自分の胸を抱えるような体勢で、シンディの動きを見守っていた。
「少し、痛いヨ」
「…そう」
 シンディは指を引くと、椅子の下にあるハンドバッグの中を探る。
 …きゅ、きゅっ…
「シンディ…なにソレ?」
「滑らせるためのローション。身体に害はないから安心しなさい」
 そう言って、蓋を開けたチューブから透明なローションを手の平に乗せていった。それを、指先で手早くかき混ぜて伸ばす。
「………」
 その状態でシンディが寄ってくると、思わずレミィは身体を引こうとしてしまった。背もたれにぎゅっと背中を押しつける。
 …にちゃっ。
 ローションを絡めた指先がヘアを分けて進んでくる。何回もそれを繰り返していく内にヘアはべとべとになって垂れ下がり、レミィの割れ目が部分的に見えるようになってしまった。
 そこにシンディの指先が再び侵入していく。
「…ン……ンン」
 やはり何回も、それを繰り返す。シンディの手の平からローションがほとんど無くなる頃には、レミィの性器はべっとりとぬめっていた。シンディの指が動いても、まるで痛みを感じない。
「これでいいでしょ?」
「う、うん…ッ!」
 レミィが身体を跳ね上がらせる。
 シンディの指が、割れ目の一番上に埋もれていた珠を刺激したのだ。
「シ、シンディ…O…Oh」
 最初は確認するようにつついているだけだったのが、すぐに速いこすり立てになる。シンディの指は鋭く的確に動き、ローションのぬめりを利用してあっという間にレミィの珠を剥き出しにしてしまった。そこに、乳首にしていた時と同じようなスピーディで熟練した刺激が加えられる。ピアノ奏者のような指のこなしだった。
「う…うァ…だめェ」
「ここが一番感じるわけね。こんなに勃起している」
「ボ、ボッキ…?」
「固くなって、大きくなっているわ」
「い、いやァ…シンディ、もういいヨォ…」
 レミィの白い肌は、余すところなく紅色に染まっている。敏感な部分に、容赦のない強烈なこすり立てが加えられているのだ。ローションのぬめりが無かったら、痛みにしかならないはずの強い刺激である。レミィはブロンドを振り乱しながら強すぎる快感に喘いでいた。
「だめよ。このままじゃ、かえって欲求不満になるでしょう?」
 きゅっ。きゅぅっ。
「ウッ…あっ、あああああッ…」
 …ビクッ!
 膨らみきった珠を二本の指の間で押しつぶされた瞬間、レミィはぴゅっぴゅっと液体を吹き出しながら悶絶してしまった。

「どう?これとおんなじようにすれば、立派なマスターベーションになるわよ」
「ウン…」
「これでストレスも解消できるでしょう?じゃあ、おやすみなさい」
「…グンナイ」
 コツ、コツ、コツ。
 …バタン。
 シンディの姿がドアの外に消えて行くまで、レミィはずっと後ろ姿を見守る。
 そして、どっ、とベッドの上に身を投げた。
 確かに、最近イライラしているのは事実かもいれない。
「ヒロユキ…本当に、もう会えないのカナ…」
 レミィは、天井に浩之の顔を浮かべながら布団をかぶった。